井上陽水 氷の世界ツアー2014
北見市民会館大ホール 北海道北見市
2014年11月5日 18:30開演 晴れ
北見は9年ぶりとのこと。9年前の北海道公演はよく憶えている、特別だったと。
完璧に晴れた今日の北見は、夜になっても風もそう寒くない陽水日和。観客に「素晴らしい」と拍手を贈る陽水でした。
アンコールでみんな立ち上がりずっと立ったまま。3曲目終わって大きな拍手が続く。もう一曲の様子におー!とどよめきが起きて。
VIVA北見!
01.ジェラシー
02.感謝知らずの女
03.Make-up Shadow
04.あかずの踏み切リ
05.はじまり
06.帰れない二人
07.チエちゃん
08.氷の世界
09.白い一日
10.自己嫌悪
11.心もよう
12.待ちぼうけ
13.桜三月散歩道
14.Fun
15.小春おばさん
16.おやすみ
17.リバーサイドホテル
18.ジェニー My love
19.愛されてばかりいると
20.とまどうペリカン
21.海へ来なさい
アンコール
22.アジアの純真
23.夢の中へ
24.少年時代
25.いっそセレナーデ
Piano & keyboards :小島良喜 Base:美久月千春 Drums:野崎真助 Guitar:今堀恒雄 Guitar:長田進 Chorus & Synthesizer:澤田かおり Chorus & Percussion:Lyn
(11月13日追記)
北見は驚きに満ちていた。
まず天気。北海道は悪天候とのニュースで覚悟しての訪問だった。たしかに強風で、降下に向かった飛行機は大揺れ、わたしは辞世の句(笑)を考えたが、ととのわないうちにめでたく着地。降りてみると吹雪どころか澄み切った青空。北見へのバス道では黄金色のカラマツが迎えてくれた。北海道だ!とテンションが高まる。
二つ目は町のマップを求めて行った観光協会で見た一枚のポスター。その可愛い洋館「ピアソン記念館」はヴォーリズの唯一の道内住宅建築だという。(公共建築は学校が函館にあるとか)。翌日の数時間を北見市所有のその会館で過ごしたが、こんなに大切に管理されていることにほとほと感心した。
宿泊は駅から5、6分の平地の場所だったが、すぐ坂になり上るとまるでホテルのようなファサードをもつ大病院や高級そうなホテルがある。山手と下町?でも例えば東京に比べるとその距離は近い、のは当たり前か。
公演の前日に着いたので時間はあるし天気は上々。旧ピアソン邸を始め、面白い建物の多い北見を飽きずに歩き回って大好きな街になった。
歩くうちに4時半頃にはもう街灯やネオンが点く。そんな風景もちょっと寂しくて素敵だった。
そして三つ目は陽水のパワー。だってその前のほぼ一週間のあいだに、宮崎、大分、そして米子の振替公演があったはず。なのに疲れた様子もない。プロだものといえばそうなのだが。
ホールは平地部分の郊外風の場所、図書館と共にあった。
バンド演奏のイントロの途中で登場する一曲目ジェラシーから、その力強さに押されるような印象だった。前日に北見に着いたとのことだったから、広くて青い空の色や清々しい北見の空気でリフレッシュされたのかもしれない。前日着いた、という話のついでにこんな笑い話も披露されたっけ。
食事でもってことになって集合が5時と言われ、ずいぶん早いと思ったが北見は早いんですと。部屋でもう5時だな、寒いのかな服装は?、テレビはどうしようかなどとと思ってるところに返事のいるメールが2通来てあれこれあれこれと。お待たせとロビーに行って気がついたらテレビのリモコンを手に持っていた・・・。
あはは。みんな大笑いでした。陽水って慌てそうにないのにねー。
力強くてひときわ丁寧、一曲一曲かみしめるようにうたう。観客はコールも多くて「感謝知らずの女」では手拍子も揃って。
はじめの3曲終わって、北見から着用し始めたジャケット(黒っぽい)を脱いでご挨拶、冒頭に書いたように9年ぶりです、あの北海道の旅は特に素晴らしい旅だったと。根室ー北見ー旭川ー札幌。
『氷の世界』13曲の部ではときどき説明やエピソードが入る。最初の3曲はメドレー。「はじまり」はそれっぽくするために作ったいわば接着剤。
ロンドン録音の話、「氷の世界」のコーラスは女性と頼んであったのに男性が来た。大丈夫、出せるからと請けあうので聞いたらほんとに高い声が出た。
また、全部録音したが順番を決めるのがまた大変で、テープのころだから聞きなおすのも時間がかかってと。「コンセプト・アルバム」という意気込みをもって創ったそのレコード、苦労も楽しかっただろうと、話しぶりから思う。
折々「かっこいい~」などと女性の声がすると「イェー!」と答えて「過分なお言葉」などど答えたり。そうそう、「世界一!」と男性の声もここだったろうか。
アンコールでは当然のようにみんな立つ。「アジアの純真」「夢の中へ」うたう人も。ずいぶん日にちがたってから書いているのだが、次第にその時の空気を思い出して気分が高揚する。
どんなに楽しくても終わりはやってくる。この夜ほどそう思ったことはなかった。
VIVA KITAMI !!!
私的な追伸(また行きたいです)