井上陽水ってどんなひと?わからないから知りたくて。今日も明日も明後日も。
「虹のできる訳」を聴くと、ホールの3階の後ろの端の席で聴いたことを思い出す。大きくて美しくて優しい歌。眼を大きくあければ天井にかかる虹が見えるようだった。
アルバム『バレリーナ』(1983年12月)の7曲目。作詞作曲井上陽水 編曲BANANA
おそらくこのアルバムでしか聴けない。(間違っていたら教えてください)
そういえば、このアルバムの曲はどれもシングルで発売されていない。ほぼ知られていない曲です。わたしも、眠りにつくときに聴く曲としてコメント欄で提案して頂かなければ思いつきませんでした。ありがとうございます。
♪広がる星のあいだを
♪すべるのは今夜の願い事
♪そっと目をとじて おやすみ
最初から おやすみ といってくれます。
また
♪数のひつじ達 おやすみ
もこもこと寄りかたまった羊たちを想像して温かく眠れそう。
♪虹のできる訳を
♪教えてあげるから
大きく呼吸して宇宙の広さを感じながら、そして今夜も長い話をききながら
おやすみなさい。
さて
有名でないこの「虹のできる訳」をtourできけたのはいつだったのか。調べると2010年のツアーだったんですね。
井上陽水Tour2010Powder. 10/17厚木(神奈川県)から12/15秋田まで20公演。その間ずっとこの曲は歌われていた。
前年の40周年公演のあとの、なんというか祭りのあとらしい公演だった。
厚木市文化会館での一曲目は「この頃妙だ」イントロでわかりませんでした。
秋田最終日のリストをコピーしておきます。ファンには大歓迎のこのtourが一旦終わる12/15は雪が降っていた。
一曲目は次第に変わって秋田ではこの曲。
(Powder Tourは2011年も続いて、3月11日は福岡公演だった)
井上陽水Tour 2010 Powder
秋田県民会館(秋田県秋田市)
2010年12月15日(水)19:00開演(雪)
吹雪の秋田で“Tour 2010 Powder”最終日
相応しく素晴らしいコンサート、本当に!
01.飾りじゃないのよ 涙は
02.リバーサイドホテル
03.ミスキャスト
04.闇夜の国から
05.ドレミのため息
06.自然に飾られて
07.覚めない夢
08.真珠
09.タイランドファンタジア
10.断絶
11.もしも明日が晴れなら
12.限りない欲望
13.お願いはひとつ
14.虹のできる訳
15.Just Fit
16.少年時代
17.長い坂の絵のフレーム
アンコール
18.氷の世界
19.招待状のないショー
20.積荷のない船
21.結詞
22.いっそセレナーデ
今日のご当地
♪秋田に雪が降ったり(ドレミのため息)拍手!
今日のおまけ
ハナ肇とクレイジー・キャッツの「ハイそれまでヨ」
「たいくつ」(一部分)
Piano & keyboards 小島良喜
Guitar 今堀恒雄
Percussion はたけやま裕
Keyboards & Synthesizer 福田裕彦
2年ほど前から突発性難聴の後遺症で「音割れ」が続いている。これが説明しにくい症状で、聞く音が濁るというか、蛙の合唱が入り込むというか。音質にもよるし音の多少にもよる。音は少ないほうがよい。
耳を気にする毎日毎夜、耳が主役のこの曲を。
「長い話」 アルバム『UNDER THE SUN』の最後、堂々と宇宙までうたうタイトル曲の後にこっそりと在る。
♪やすんだままで聞いていて
♪笑っていたっていいんだよ
♪時計を見たってかまわない
♪とにかく紅茶をいれようか
♪君の耳だけ 朝が来るまで
♪僕に向けていて
暖かい部屋でくつろぐ夜。紅茶の湯気にほっこりする風景にはじまる。
楽器はベースとピアノとバイオリンたち。
最後のこの歌詞では「長い」を5回も繰り返してうたっている。
♪長い話を朝まで
♪君にしてあげる
よほど長いのだろうと諦めて眠ろうとするが、「耳だけ」を強調する詞が気にかかる。1番の「時計を見たって」はまだよいとして「怒ってみたって」「本でも読んで」「眠ったままでも」、それで「耳だけ澄ましてね」って。いったい何を望んでいるのだろう。
この部屋にいる長い話の相手の誰か。その心に届くことは望まないのだろうか。聞いてくれれば誰でもよいのか。耳だけ貸せって失礼な!怒って当然です。
いやしかしこのシチュエーションでそんなはずはない。相手の誰かの心に届けたいが諦めている?本当はちゃんと聞いてほしい。会話もしたい。でもそれを言えない事情があるのか。話しても話しても空回りなのか。
あまり聞かれないだろう小さな曲「長い話」。長いだけあって複雑です。
やはりさみしい歌なのだろうか。
[24年2月24日追記]
文字で歌詞だけ読んであれこれ考えるのは悪い癖だ。反省。
点滴だけのための退屈な入院中の眠れない夜に、どんなにありがたく聴いたことか。楽器が少なくてシンプルな曲調のこの曲自体が「長い話」だった。陽水の声は割れもせず耳に柔らかく届き、繰り返し聴いて幸せに眠った。
株価がどうのこうのより、気温が気になる毎日です。天気予報には、おや、傘と雪だるまが並んでいます。
お休みなさい。見る夢はきっと春の夢。