宿で、井上陽水コンサートはとうに満員で、キャンセル待ち200人とか聞く。見学がホールは準備中のためにダメだったこともあって、期待は高まるばかり。どんな内部だろう。どんな音だろう。
席は二十数列目やや右寄り。遠いが階段状で視界は良好。
それぞれの楽器の音も陽水の声もとてもクリアーにきこえる。拍手も揃って、これもひとつの音楽。
一曲目にコーヒー・ルンバが復活し、二曲三曲とホールに音が満ちていく。わたしの一押し「ミスコンテスト」は乾いたドラムの音が支えるアレンジ。
カバー曲の部のトップは久々の「シルエット・ロマンス」。この地でしっとりと聴く。
もう一曲この地に相応しいと思った「いつのまにか少女は」は久しぶりだ。
どの時点でかのMCで ダイアナ クラール のコンサートに行った話。ファンなんだそうです。かなり前の席だったが、もっと近くで観たい、音も小さくてもっと近くで聴きたいと思ったとのこと。
席も列の中のほうだと途中で立ちたくても出にくいなどなど。このコンサート体験で「休憩」の発想があったとのことだが、この時は半信半疑。
だから、「UNITED COVER 2」の部が終わったところで「突然ですが15分休憩します」に、えー!と…。「15分経ったらホントにまた始まりますから」(^o^)
せっかくだから席を立つ。小さい市のように売店が出ていて飲みものもあり、「休憩」出来る。開演前にあったっけ?と思いつつ化粧室へ。何箇所もあるがどこも並んでいる。思うところはみな同じなのね。コーヒーを飲もうとしたが、もう「席に着いて」のアナウンスが。
二部(?)三部(?)の始まりはいつものように「リバーサイドホテル」。陽水は「会場のほとんどの方が、まだ外にいる数人の方も含めて、ご存知の」なんて言っていた。(引用は不正確です)
このちょっとしたアクセントは、それによって興が冷めるってことはなかった。落ち着いて聴けるという効果はある。
陽水は45年以上?こんな仕事をしているが初めて、とのことだし、わたしも陽水コンサートでは初めての経験だ。けれど、休憩は当然というジャンルもある。実際初めて聴いた知人が、2時間以上休憩なしなのねー!と驚いていたっけ。 心配だったのは、終演が遅れるのかということ。今までの例から終演時刻を見積もって帰りの電車の予定や車の手配をしてあったから。
結果として終わったのは20時5分で、"実際の"開演からおよそ2時間半。予定内だった。
思わぬ大事件(笑)に気を取られて、本来の事件が疎かになっていた。「久しぶりに唄うが、いまどんな風に聞くでしょうか」という前置きの「最後のニュース」が、"いま"新しい。(実はわたしにはそれほどの久しぶり感はないが) 新しいというより、古びることはない。残念ながら。
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