『GOETHE』のコメント
雑誌『GOETHE』2020年8月号の操上和美特集に寄せている陽水のコメントは手書きで嬉しい。カクカクした文字に存在が感じられるから。操上さんの印象は“シャープで硬派”と、紙のサイズはわからないけど横書き20行以上。ひとつの“作品”だと思った。
発行後数週以内の雑誌は借りられない。この特集はかなりのボリュームで、滞在30分以内とお願いされている現在の図書館では読みきれない。とりあえず「愛用品」のページに惹かれて眺めた。クロムハーツというとアクセサリーを想像するが、載ってる写真は文房具やバッグ、椅子まであって興味深い。どれもこれも硬派でシャープでした。
黒田恭一「水のように音楽を」
ついでに目についた本を借りた。クラシック音楽の評論家として有名な黒田恭一氏は井上陽水ファンでもあって、つい先日も熱心なファンの方が紹介していたネットを辿って陽水との長い会話の記録を読んだばかり。ひょっとしてとパラパラ見ると「夢」というタイトルで陽水について書いておられる。目次にはバーンスタインとかモーツァルトとかカルメンとかの文字が並んでいる。
16枚の井上陽水全集『no selection 』(1991年12月発行)の封を切ってあれこれ聴いた夜のことが書かれている。『断絶』から『ハンサムボーイ』まで初めて聴いた時を振り返りつつ、こんなふうに書かれている。少し長いけれどいわばわたし自身のためのことばとして引用させていただく。
「昨日の自分を恥じないでいられるのは、昨日を不正直に生きたからである。昨日の自分に責任を取ろうとしないのは昨日の自分を振り返る勇気がないからである。井上陽水は不正直でも臆病でもない。(中略)井上陽水は刻々と変貌をとげつつ、しかしいつでも井上陽水であり続けた。井上陽水の歌に心をうばわれたききてが、いつまでも井上陽水をききつづけるのは、たぶん、そのためである。」
ひとつ聴くとその歌が次の歌をよぶ。そんな聞き方をされて夜も更け、そろそろ終わりにしなければという段取りで「夢」が登場する。最後に聴こうと決めていた最も好きな歌なのだそうです。 「『バレリーナ』というアルバムの最後」まで読んで、あ、あったよね、最後だったっけと思う。♪ゆめにみてまでゆめ〜という最初のフレーズがやっと出て来る。
「夢」は徹底したラヴ・ソングである
歌とはつまりラヴ・ソングであるといえるほど数ある色恋の歌の中で
「おもいのたけをまっすぐ吐露しえたとき、ラヴ・ソングはラヴ・ソングをこえたところで、なにかを語りはじめる。『夢』には、それがある」・・・
正直いってよくわからない。「結局男女間の歌が多いんですよね」と陽水も自曲について言っているが、その中でも「夢」は特別なのだろうか。尊敬する音楽の聞き手である黒田氏がそうまでいわれるならと、『ReMASTER』の紙ジャケ版(2001年)で「夢」を聴いた。今も聴いているのだけれど、硬い文字で感想なんか書く気がしない。わたしのように忘れていた方は聴いてください。
♪あなたに贈る言葉は I Love you
♪そのまま言えば言葉は I Love you
COMMENT
安田裕美さん……
大腸がんだったとは……
ついこの前、国技館のアコギライブで陽水のバックで
弾いていたばかりなのに……言葉がありません。
ご冥福をお祈りします。
Re 安田裕美さん
そうでしたか……
いつも情報をありがとうございます。速いですね!
おっしゃる通り、記憶に新しいのはギタージャンボリーですね。わたしはテレビで拝見したのですが。
脚がご不自由なのかと思っていましたが・・・。
陽水と同い年とか。まだお若いです。
陽水にとってはデビューからのお仲間といいますか同志なのかもしれませんね。
またお一人見送る…お気持ちも察せられて…
安田裕美さま
ご冥福をお祈りします。
Re: 安田裕美さん
陽水さんも、長年のサポートミュージシャンだから、病気のことは、知ってはいたでしょうが、今は何も語れないでしょう……。
50周年ライブツアー映像解禁
今朝ニュースが入ってました。
9月1日に、50周年記念ライブツアーのDVDとブルーレイが発売だそうです!
安田さん逝去の知らせのあと、明るいニュースです。
No Title
ありがとうございます!
出掛けに気付きましたがアップ出来ずすみません。
早かったですね!
まだ公式サイトにも載っていませんでしたよ!
嬉しいです。これで誰でも見ることができます。