井上陽水 氷の世界ツアー2015
秋田県民会館 秋田県秋田市
2015年3月20日(金) 18:30開演 曇りのち晴れ
01.Love
02.映画に行こう
03.感謝知らずの女
04.あかずの踏切り
05.はじまり
06.帰れない二人
07.チエちゃん
08.氷の世界
09.白い一日
10.自己嫌悪
11.心もよう
12.待ちぼうけ
13.桜三月散歩道
14.THE LONG AND WINDING ROAD
15.Fun
16.小春おばさん
17.おやすみ
18.リバーサイドホテル
19.ジェニー My love
20.愛されてばかりいると
21.とまどうペリカン
アンコール
22.渚にまつわるエトセトラ
23.夢の中へ
24.少年時代
25.傘がない
piano & keyboads:小島良喜 base:美久月千春 drums:野崎真助 guitar:今堀恒雄
guitar:長田進 chorus & synthesizer:澤田かおり chorus & percussion:Lyn
(3月22日追記)
この前秋田に来たのを調べると2010年12月15日、北上から乗ったローカル線の途中から雪となり、着いた秋田ではずいぶん積もっていた。予想外の雪で準備がなく、県民会館へ行くのにこわごわだったものだ。
”リアル氷の世界ツアー”の今回は備えは万全すぎるほど(笑)冬支度が邪魔な暖かさで雪もほとんどない。県民会館からお堀を挟んだ向かいには県立美術館が建ち、その辺りのビルの中に新しい街、ずいぶん様変わりしていた。
一曲目の陽水はギターを持って・・・おや、「シルエット・ロマンス」ではない?2014年で演奏されていた「Love」、では二曲目か?
二曲目ちょっと意外な「映画に行こう」。今日は本格的なブルース感。陽水の低く深い声、長田さんのギターもききどころ。わたしは好きです。
というわけで大方の予想(というか単にわたしの予想)にはない始まりだった。
去年4月からのこのツアーの今日は最終日、と挨拶。大きな拍手。終わるんだなと思う。「氷の世界」の部が始まるが、MCはだいぶ整理されてる感じ。北海道などで観た話したくてたまらない感がセーブされているような気がする。それは前日の弘前公演もそうで、感情が溢れてしまうからだろうか。
席は20列目ぐらいの左端のほう。ステージから遠いので安心して「待ちぼうけ」や「Fun」を口パクでうたう。この2曲ってただ聴くより一緒にうたうと楽しい。特に「待ちぼうけ」が。「Fun」はうまく合わせられないのだけれど。
あとで「おやすみ」で泣いてたと半ば冗談ぽく陽水は告白していたが、どうだったろうか。とりわけ心にしみる「おやすみ」でした。
そういえば、「桜三月散歩道」のナレーションは泣きながら言ってるのがCD聞けばわかる、と陽水が言ってたっけ。ほんと?聞いてみなければ(笑)
椅子に座っていた陽水はこの曲のあとで立つが、ギター鳴らしてBeatlesの「THE LONG AND WINDING ROAD」をうたい始め、バンドが静かに従う。好きだったビートルズのようにfanに追いかけれたというエピソードでみんな笑う。で「Fun」へ。
アンコール、最後は「傘がない」怒涛のような、叫ぶような。
終わってそのまま舞台から去る陽水。バンドのみなさんも一瞬・・・というふうだったが、それぞれ礼をしたりして去った。その舞台に拍手しつつ、わたしはもう一度かな?と思った、出てきてくれるだけでいいからと。立って手を叩き続ける人々。でも客席の照明がつき終わりのアナウンス。
あきらめてコートを着る。引かれなかったこの幕引き、記憶にのこるだろうと、MCで何度か聞いたことばを思いだして、少しだけ笑った。
さてこの「氷の世界ツアー2015」は最初からスペシャル感があった。期間限定、回数は7回のみ、おまけに冬に北国。ね、スペシャルでしょう?でも危険はどこにもあったかもしれない。
それを考えると、面白いけど少々無謀な企画だったのかも。無事に終わってほっとした。心底嬉しい。
後半の東北3県と新潟では、カバー曲のサプライズが続いた。「シルエット・ロマンス」と「りんご追分」。伝え聞いたファンたちから「シルエット・・・」を聴きたいという声が多かったようだが、わたしは後者を擁護しておきたい。堂々たると言いたい「りんご追分」バンドのアレンジがキレがよくて気持ちよかった。弘前限定ではもったいなかった。秋田にもりんごはあるのに(笑)。この2曲またいつか聴きたいものです。
2014年春からのこの公演はどこでも大歓迎だった。「氷の世界の曲をレコードの曲順どおりに」と陽水が言うと「ほうー」と声があがった。泣いている人もいた。MCには大笑いだった。静かな会場がアンコールでわーっと立つのだった。
長い間ありがとうございました!
see you soon ですよね?