井上陽水50周年記念ライブツアー
『光陰矢の如し』〜少年老い易く学成り難し〜 (2019年秋)
高崎芸術劇場大劇場(群馬県高崎市)
2019年11月7日(木)18:30開演 晴れ
「海のない群馬県でどうかなとは思ったけれど.,..普通ならワラビやゼンマイのうたを.,.」(笑)
ここで聴けるとは思わなかったその一曲!
あかずの踏切り
アジアの純真
Make-up Shadow
移動電話
なぜか上海
カナリア
瞬き
海へ来なさい
いっそセレナーデ
帰れない二人
(休憩15分)
女神
(メドレー)
カンドレ・マンドレ
闇夜の国から
ダンスはうまく踊れない
飾りじゃないのよ 涙は
とまどうペリカン
ワインレッドの心
ジェラシー
(メドレー終わり)
少年時代 (ハンドマイクで)
リバーサイドホテル
最後のニュース
夜のバス
氷の世界
アンコール
御免
夢の中へ
結詞
26曲(メドレー7曲を1曲として)
ky & pf:小島良喜 bs:美久月千晴 ds:山木秀夫 gu:今堀恒雄 gu:長田進
cho:稲泉りん cho:佐々木詩織
(11月8日追記)
「めったに見ない素晴らしいホール」
「コンサートをさせてもらえて光栄です。本当に」
こんなに陽水が讃えるのだから、この高崎芸術劇場のことを書かざるをえない。
高崎駅東口からも見えるガラス張りの大きな建物。駅二階から続くデッキからのエントランスには円柱が並ぶが細身のスティール色で厳めしさはない。
もう開場してから到着。広さに立ち止まると上品な女性が近寄って「あちらでございます」と正面の彼方の入場口を、「よろしかったらコートをお預かりします」と右手にスタッフが待機するクロークを指す。
壁際にはいくつもの黒いソファーも見える。こんな場所なら入場前に並んでも苦ではない。
気のせいか丁寧な応対のキョードー東京のスタッフさんに案内されて、木製の段を下って席に着く。新しい建物の匂いがする、塗料か。木が多用された内装だ。今年9月20日オープンしたばかりとか。
席は一桁列ながら右端。ギターの長田さんがスピーカーで見えないし、最初の3曲は陽水の声もよく聞こえなかった。
音響コントロールされたのか慣れたのか、復活「移動電話」からは柔らかな音が心地よい。わたし達が聴いているホールの音が、ステージでも同じに聞こえるのかわからないが、陽水も気持ちよくうたっているような気がする。
続く5曲目がびっくり嬉しい「なぜか上海」
浅間山を群馬県と共有する、海なし県の出身のわたし、どこで聞こうと大歓迎、まったく異存はございません(^^)
陽水も同じように話していたが、むしろ海には憧れがある。
「海へ来なさい」だって大喜びで聴く。
特にこのホールでは詩織さんのフルートのような高音がきれいに届いて至福でありました。応えて陽水の ♪うみへ〜きなさい〜 も長くのびやか。
今堀さんのイントロに時に口笛を合わせたりしている陽水の、歌い出しを待つドキドキも好き。
ギター今堀恒雄 ピアノ小島良喜 コーラス佐々木詩織
時を3曲戻す。6曲目「カナリア」の後は椅子が置かれる。
(あれ?いつものあの曲は?)
椅子に掛けてまずは、テレビでは聴けないりんさんのコーラスを聴く[ブラタモリ]の「瞬き」
ギター長田進 コーラス稲泉りん
そのあとだろうか、「スタートからアップテンポな曲を6曲もうたって疲れちゃった」なんて言ったのは。大笑い。ガンバレ!と声。
休憩の前は「ギターを持ってぼくのアパートに来た」清志郎さんを想像して聴く「帰れない二人」
席を立って「なぜか上海」を白パネル上で確かめに行くと、素敵なロビーでは、ワイングラスを手に行き交う人々。
後半のスタートは「女神」
「好きな番組で自分の曲を聴くと誇らしい」と。わたし達も[ブラタモリ]で2曲聴けるのが嬉しい。
メドレーでは(どうしてこの曲だけ特に短いのか)と、陽水のいう“人生のはかなさ”を噛み締めさせていただいて、笑。
椅子が撤去されバンドの皆さんも立ち上がる。
ハンドマイクでの「少年時代」をうたう陽水の姿も遠く見て(コメントに頂いたように、大きな拍手)、それからの時間は矢のように過ぎ去る。
思わず高い天井を見上げる「最後のニュース」この曲の拍手も大きく長い。
ドラムス山木秀夫 ベース美久月千晴
みんな立って手を叩いていた「氷の世界」
ほとんど座らずアンコールを待つ。
最後は相応しい「結詞」
消えそうで消えずに伸びる陽水の声が、小さなさざなみのように空間を渡る。ひたひたといつまでも。
♪春を想い出すも
忘れるも
遠き、遠き道の途中でのこと
(アルバム『招待状のないショー。』1976年)
追記
おまけ(帰れない二人」の前に)
「これ知ってる?」と
ギターで 「ゼンマイじかけのカブトムシ」のイントロ?
歌で ♪つめがのびている〜
♪のばしたいきもする〜 「って何を考えていたのか」と、笑。
「たいくつ」