今日も井上陽水(忍)

井上陽水ってどんなひと?わからないから知りたくて。今日も明日も明後日も。

   
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井上陽水 生日快楽! 2017

井上陽水様

お誕生日おめでとうございます。

 昨日、お元気そうなお姿を拝見してほっとしたところです。それまで、海外で危ない目にあったりしておられないだろうかなどと、日ごと夜ごと心配しておりました。本当です。昨朝なんかミサイル警報がなりましたし、何があるかわかりません。
 昨日拝見したのは、清水ミチコさんがアップしてくださった写真です。お元気そうなのは嬉しいのですが、三人さまでなにか楽しそうで、それはそれで気になります。何を企んでおられるのでしょう。

 先日探しものをした折に、いわゆる”陽水本”の箱を発見しました。そのうちの『媚売る作家』(角川書店)をパラパラと見ていまして、思わず笑った箇所があります。1992年のインタビューらしいのですが、「これからも、シンガー・ソング・ライターという“道”を続けていく予定ですか?」という質問にこんなふうに答えておられます。
 「まあ、とりあえず五十まではうたうのかなぁ、と思ってますね。(中略)六十二になっても、しょっちゅうツアーをしてるっていうのは、考えにくい(笑)」

 このとき陽水様は43歳でしょうか。ずいぶん未来を短く見積もったものです。あと7年しかない。案の定、見積もりは大きく外れて、いまや「しょっちゅうツアーをしてる」と言ってもいいぐらいのご活躍ぶり。大変めでたいですし、われわれにとって大きなGood Luckであります。

 この(中略)の箇所では「僕に限らず、吉田拓郎にしても小室等さんにしても、常識的な線だよね」とおっしゃっています。ちなみに
 
  小室等さん   73歳
  吉田拓郎さん  71歳

 ついでに
  BOB Dylan     76歳
  Paul McCartney   75歳
  Eric Clapton         72歳
       ホセ カレーラス  70歳
  
 つまり、まだまだお若いのです。
 どこかの会社の社員旅行の温泉に呼んでもらうご希望は、お預けですね。
 幾久しくうたい続けてくださいませ。

 「コンサート2017秋 “Good Luck!”」を楽しみにしております。

  2017年8月30日(水)
  きさら先

 (お読みくださる方へ)
 昨年のお誕生日に、コメント欄におめでとうメッセージを書かれた方が居られました。それで思いついたのですが、よろしかったらコメント欄を、お祝いのメッセージにお使いくださいませ。

「いわき」という町

いわき駅に着いたのは4月6日、「井上陽水コンサート2017”Good Luck"」の初日の前日だった。品川から出る特急ひたちの終点。この先は行ったことがない。ライブは明日だから行ってみようかと思った。常磐線各駅停車で、ときに海岸線を通る。穏やかな海。30分あまりの竜田駅で列車は止まる。先に線路はあるが除染が済んでいないから行けないことはニュースで知っていた。次の駅へはJRバスが待っていた。
 この先の海のほうに、東電の原発があるのだろうが、もちろん見えない。2、3人乗ったJRバスを見送り、もう一台町営バスを見送って、次の電車でいわきに戻る。何しに来たのやら。いつもわたしは中途半端だ。竜田駅の線路脇、かなり立派な桜が7分か8分咲きだった。

 いわきは来るたびに変わっている。初めて来た平市民会館の公演のころとは見違えるようだ。駅前が開発され、アリオス(いわき芸術文化交流館)仮オープンのときが第一の変化の姿。
 その次は震災後の「Live 2013 Missing 」のときだ。むしろ賑わっていた。夕暮れ時に新しいパンションに着いたバスから降りる制服姿の人たちを見て、ここは前線基地なのかと思った。いわゆる復興作業の。それで人が多いのだと。

 震災から6年、いわき駅は高架となり、高いマンションが増えている。すっかり都会。前にはなかったホテルで訊くと、「人口が増えているんですよ」との話。

 竜田駅の桜が咲いていたから期待してアリオスの裏側の川へゆく。桜並木は見えるがまだの様子。でも川の脇にはたくさんの菜の花が満開だ。裏口?の一本が三分咲きぐらいかと立ち止まって見ていると、川沿いの道を歩いて来た女性が「あと3、4日ね」と声をかけてくれた。「医者に言われてね、散歩してるの。向こうから来たけど満開は来週かな」と。そして「ここがアリオス。入ってみる?」と。

 公演がなくてもカフェや展示などに人々の姿のあるアリオスを案内してもらう。「今日はしまってるけど、ここで集まったりできるの。ピアノも使えるの」という部屋もある。通り抜けると広い公園へ出る。

「詳しいですね」と案内を感謝すると「ここの人じゃないの。避難して来てるの」と思いがけない言葉。さっき行った線路の向こうの町の名をいうので、「帰れるようになったんですよね」と言ってみると「だけど、もう帰らないの」と。

 「6年間、地震で壊れたままで放っておかれたでしょう?どうしようもないもの。若ければだけど、もう、ね」周りをみまわして「ここで暮らすの」

 街には店も増え、高層の”免震の”マンションが建ち、街を横断する緑地の公園で子供と遊ぶおじいちゃんらしい姿。「同じ町の人も沢山住んでるの」

 暇だからと案内してくれながらの当時の話。「関東の娘がね、泣きながら電話してくるのよ。早くこっちに来てって」「自分たちには何が起きてるかわからなくて・・テレビも見れないし。ガソリンもないでしょう?」「あっちこっちまわってね、ここに戻って。趣味のことしたり主人はボランティアしたり。病院もあるしね」
(聞けば数分のことだが6年間の歳月を想う。)

 人口が増えてるってそういうことだったのだ。住み慣れた家には帰れないが、なるべく近くに戻っておられるのだ。
 前線基地なら繁栄はいっときのもの。そうではなかった。着々と住みやすい町がつくられている。いわきという町が心やすらぐ場所に思えた。

  先日テレビで、この日にわたしが行けなかった線路の先の町の姿を見た。家が荒れ果てているのみならず、野生動物が跋扈しているという。町の再生は理想かもしれない。でも、病身だったり体力のない者に帰還するのは難しい。わたしだったら、やはり、いわきで暮らしたい。

 と、よそ者のわたしは簡単に書く。でもどれだけの迷いや思いがあることか。どうしてこんなことになったのか。それらを受け入れて決心したそれぞれの暮らしが続く。
 良いことがたくさんありますように!

井上陽水「夢の中へ」を語る鼎談 週刊現代5月8日発売号


「コンサート"Good Luck"一覧」のコメント欄で紹介されていますのでご覧ください。


そのエントリーでは気付かれないおそれがあると思いまして……この前の前です。

「夢の中へ」ハイレゾ配信開始!

井上陽水公式サイト 2017年2月15日のお知らせ

   CDリリースと合わせて
「夢の中へ」ハイレゾ配信開始

"ハイレゾリューション"
「CDでは感じられない臨場感を表現…」らしいです。

詩画集 未来のあなたに 山本理理


詩画集 「未来のあなたに」 山本理理
中央公論事業出版 (2016年3月15日 初版)

表紙に井上陽水の名はありませんが、タイトルの次の頁に「現代の神話・詩人井上陽水に捧ぐ」という献辞があります。
「わたしはなぜ絵を描くのか」の項では、「井上陽水の世界に触れたことで、わたしの中でスイッチが入ったのです」とも書いています。

わたしはこの本を井上陽水への愛と共感と憧れの手紙として読み、観ました。陶板画という絵画をわたしは知りませんでした。おそらく制限の多い方法で描くのではないでしょうか。その絵が発信する様々な感情や情景がわたしの気持ちを揺さぶります。
どの頁からも井上陽水の音楽が聞こえます。
この著者には陽水が直感でわかるのでしょうか。ああ、そういう歌だったのかと、何度も頷きました。

先達の言葉や詩の一節に絵が添えてあります。どちらが主というのではない。双方があって初めて伝わるものがあります。選んだ著者のセンスに驚嘆しました。

頭での理解や想像だけではなく、肉体をなおざりにしないところにも共感できます。だって、人間とはそして芸術とはそういうものでしょう?

この著者がたぶん望んでいるように、若い人たちに読んでほしいとわたしは思います。生きるのが
少し楽になるかもしれません。








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