今日も井上陽水(忍)

井上陽水ってどんなひと?わからないから知りたくて。今日も明日も明後日も。

   
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井上陽水の誕生日に 2020年8月30日

井上陽水さま

お誕生日おめでとうございます。
 お元気でご家族の皆さまとこの日をお迎えのこととお喜び申し上げます。と書きたいですが、新型コロナ禍の下では、そんな当たり前のことが難しい日々ではあります。
 青い闇のささやきに怯えつつ手探りで暮らす2020年、昨年の50周年ツアーが遠い日のことのようにおぼろに思えます。

 8月のいつでしたか、チャンネル変え変え見ていたテレビに、見知った建物が写っていました。長野県上田市にある無言館。戦没画学生の絵を集めた美術館で、郷里が近いので何度か行ったことがあります。特集らしい番組で、絵と共に、飛び立つ前の特攻兵の手紙、戦地と日本の家族との手紙なども紹介されていました。

 話を聞きながらなぜか急に、陽水さまの父上は無事に帰って来られて本当によかった!と思いました。「恐怖の起源」に描かれた帰還した父上の姿(まだ生まれていなかった陽水さまの想像でしょうけれど)や危険な戦地での話が、帰れなかった学生の姿に重なって思えたのです。

 語った話、語られなかった話はさぞかしあれど、父上は帰って来られて、井上陽水は生まれる。好む好まないにかかわらず天より贈られた才を持って。
 浮世に住む我々の前に現れて50年。あなたに心を掴まれた者共にとっては、なんとありがたい運命の成り行きでしょう。

 お祝いの文のつもりが妙なもの想いになってしまいました。
 どうかお元気で過ごされますよう。
 そのうちお会いできる日が来ますように。

 きさら先
 
 



井上陽水「夢」

『GOETHE』のコメント
雑誌『GOETHE』2020年8月号の操上和美特集に寄せている陽水のコメントは手書きで嬉しい。カクカクした文字に存在が感じられるから。操上さんの印象は“シャープで硬派”と、紙のサイズはわからないけど横書き20行以上。ひとつの“作品”だと思った。
 発行後数週以内の雑誌は借りられない。この特集はかなりのボリュームで、滞在30分以内とお願いされている現在の図書館では読みきれない。とりあえず「愛用品」のページに惹かれて眺めた。クロムハーツというとアクセサリーを想像するが、載ってる写真は文房具やバッグ、椅子まであって興味深い。どれもこれも硬派でシャープでした。

   黒田恭一「水のように音楽を」
 ついでに目についた本を借りた。クラシック音楽の評論家として有名な黒田恭一氏は井上陽水ファンでもあって、つい先日も熱心なファンの方が紹介していたネットを辿って陽水との長い会話の記録を読んだばかり。ひょっとしてとパラパラ見ると「夢」というタイトルで陽水について書いておられる。目次にはバーンスタインとかモーツァルトとかカルメンとかの文字が並んでいる。

 16枚の井上陽水全集『no selection 』(1991年12月発行)の封を切ってあれこれ聴いた夜のことが書かれている。『断絶』から『ハンサムボーイ』まで初めて聴いた時を振り返りつつ、こんなふうに書かれている。少し長いけれどいわばわたし自身のためのことばとして引用させていただく。
 「昨日の自分を恥じないでいられるのは、昨日を不正直に生きたからである。昨日の自分に責任を取ろうとしないのは昨日の自分を振り返る勇気がないからである。井上陽水は不正直でも臆病でもない。(中略)井上陽水は刻々と変貌をとげつつ、しかしいつでも井上陽水であり続けた。井上陽水の歌に心をうばわれたききてが、いつまでも井上陽水をききつづけるのは、たぶん、そのためである。」

 ひとつ聴くとその歌が次の歌をよぶ。そんな聞き方をされて夜も更け、そろそろ終わりにしなければという段取りで「夢」が登場する。最後に聴こうと決めていた最も好きな歌なのだそうです。 「『バレリーナ』というアルバムの最後」まで読んで、あ、あったよね、最後だったっけと思う。♪ゆめにみてまでゆめ〜という最初のフレーズがやっと出て来る。

   「夢」は徹底したラヴ・ソングである
 歌とはつまりラヴ・ソングであるといえるほど数ある色恋の歌の中で
「おもいのたけをまっすぐ吐露しえたとき、ラヴ・ソングはラヴ・ソングをこえたところで、なにかを語りはじめる。『夢』には、それがある」・・・
 正直いってよくわからない。「結局男女間の歌が多いんですよね」と陽水も自曲について言っているが、その中でも「夢」は特別なのだろうか。尊敬する音楽の聞き手である黒田氏がそうまでいわれるならと、『ReMASTER』の紙ジャケ版(2001年)で「夢」を聴いた。今も聴いているのだけれど、硬い文字で感想なんか書く気がしない。わたしのように忘れていた方は聴いてください。

  ♪あなたに贈る言葉は I Love you
  ♪そのまま言えば言葉は I Love you
 
 

 

 

 

 
 

いつも井上陽水

ご無沙汰しました。


サーバーがどうとかでずっとメンテナンス中で更新できませんでした。こうなると、伝える術が全くないのですよね。無力なものです。



書くべきニュースが何も無いのが残念ですが、


やっと復活しましたというご報告です。


21歳の井上陽水へ(2019年お誕生日に)

井上陽水さま

お誕生日おめでとうございます。

50周年記念ツアーありがとうございます。お疲れ様です。
この夏は充分にお休みになれたでしょうか。

今年は2019年に居ながら1969年に戻ってみる年。50年前の9月1日、井上陽水が”アンドレ・カンドレ”としてデビューした日に向かって、昔と今を行ったり来たり、時の旅人として過ごして来ました。

あちこちのライブ会場で聞くことができた”長い身の上話”をつなぎ合わせると、4月の桜の頃にRKBラジオに「カンドレ・マンドレ」の入ったテープを持って行き、もう6月にはシングル録音のために、着替えと歯ブラシも入れたギターケースをさげて東京へ。とんとん拍子のスタートではありませんか!
大きな波の中で、自信は当然あったでしょうが、戸惑いもあったことでしょう。だって今日で21歳。実社会を知らない、ほとんど子どもではありませんか。

21歳のお誕生日はどこで迎えたのでしょう。
上京して録音して、一旦博多に帰ったアンドレ・カンドレは、7月に”スマッシュ・ビッグ・イベント”に出演し、「カンドレ・マンドレ」「終りがないのは」「ビューティフル・ワンダフル・バーズ」を歌ったと資料にあります。そのあとは、プロダクションとの契約が決まり、東京に戻ったのでしょうか。

ともあれ。
こうしてスタートして50年。今やその名を知らないのは赤ちゃんだけ?という存在です。
4月~6月に行われて9月から続行が決まっている【50周年記念ライブツアー『光陰矢の如し~少年老い易く学成り難し~】では、”チケットが取れない”という盛況ぶり。

井上陽水さま
それなのになぜ、時に不思議そうに洩らすのでしょう?例えば…
「どうしてこんなに・・・?そんなに正しい生き方をしてこないのに」(記憶は不正確です)

不思議なのはそういうご本人です。
私たちはその不思議をもっともっと見届けたい。自分の人生が豊かになるからです。
早くも、もう、50th記念ツアー後の「井上陽水」に期待が高まっています。
欲張りでしょうか?

21歳の井上陽水さま
お誕生日おめでとうございます。

戸惑いのままの50年、あなたはいま沢山の人々に愛され、必要とされています。
きっと、この人生を生きるために選ばれての生誕なのでしょう。

祝!スタート!




陽水さんのお誕生日といえばまるいメロンさんですね
今年の!https://blogs.yahoo.co.jp/shizuet/29681639.html


映画『あゝ、荒野』は井上陽水の『氷の世界』だと思う

昨年末にテレビで「あゝ、荒野」を観たんです。一昨年見逃してた映画。といっても関心は主役の若い俳優と原作寺山修司。それだけで2時間半ずつ前編と後編をよく観たものです、我ながら。

集中力が続かないから、あとでSさんが「SEALDsみたいなデモが歩いてたよね」とか言ってきても記憶にない。「最後って・・なの?」ときかれたりして、謎は好きなのでオンデマンドでもう一度観た。続けて二回観られる映画って相当凄い。

主として二人のボクサーの話。BLっていうの?そういうのっぽくもある。設定は大幅に変えているけど、その辺は原作と通じているかも。あ、寺山修司の本も図書館で借りて読んだ。相当ヒマ、笑。そして映画はR15。
菅田将暉は期待以上で、もう一人の主役、韓国のヤン イクチュンがまたとても良くて。

2021年というからオリンピックの後の東京。雑然とした街、さまざまな人々。でも何かが足りないようだった、みんな。曖昧なやりきれなさ、みたいな空気。

半分ぐらいボクシングのシーン。憎しみをぶつけて勝ちすすむシンジ。

どこかでハーモニカが鳴っている。
“チャーチャララ チャーチャララ”
 気のせいか。

「アニキ」「シンジ」と呼び合う二人は最後本気の試合。文字どおりの死闘。

井上陽水の「氷の世界」聴いて描くのはどんな絵?
吹雪ではないし、ましてや七人の小人でもない。

これだっだんだ!と思った。この映画から受ける何かをずっと前から知ってる気がした。
映画「あゝ、荒野」は、どのシーンというのではなくて五時間丸々「氷の世界」だと思う。永いときを隔てても。

原作の出版は1966年。「氷の世界」は1971年リリース。
1969年に上京した陽水はどんな東京を見ていたのだろう。

(映画「あゝ、荒野」2017年 監督:岸善幸 主題歌はBRAHMAN)


話はその映画から離れて。
陽水の上京より前、同じ年の博多。4月になって桜も咲いて、RKB毎日の井上悟さんが夜桜中継に出掛ける夜はもうすぐ。

いつのまにか曲を作って録音して、テープを用意していた陽水が、友だちと舞台に登場する。
「テープ作ったんですけど、聴いてもらえますか」

今年はいまの陽水を観て聴きながら、50年前、デビューの年の陽水と同じ季節を過ごせる年。
この今年を楽しみたい。タイムトラベラーの気分で。

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